【学び記】 裏千家 炉 平点前 1 

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炉と釜の写真

入門 初心者教室を経て

 昨年、裏千家 初心者教室へ通った。半年間、規定のカリキュラムを経て初級のお稽古は修了した。
堅苦しい・敷居が高いという印象ばかりが先行して、初めて茶の湯に触れるのが、大人になって大分とうが立つてからになってしまった。

 始めてみると、思いのほかマインドフルネス効果が高く、そして想像を完全に超える奥深さを感じた。そこで初心者教室終了後、幾つかのお稽古場見学を経てから、改めて入門へ。

 年齢的に遅いスタートなので、残りの人生の時間を集中的に費やしたとしても悟りの境地や極意には至るまい。教授者である先生からも「細く長く続けれていけば良いですよ」とのお言葉をいただいたので、気負わず取り組もう。今後お稽古を続けている間は、細々とでもお稽古の記録を更新していくつもり。裏千家の初心者教室や、お教室・お稽古場見学については、それぞれ別途内容を公開する予定。

 さて、そんなわけで、初回お稽古は、薄茶。炉での平点前(棚を使わないお点前)。指導者の先生によって多少違いがあるかもしれないけれど、初心者教室では風炉のお点前、かつ棚を使うことが多かったので、戸惑うことが多かった。

水屋にて

 水屋の使い方をひと通り説明してもらい、お点前に必要な道具を準備していく。
水指は準備していただいていた。
本来だと水壺へ水を入れるときに水こしを使うのだろうが、ここは省略。

・茶器の準備 ―お茶を掃(は)く―
 ダマがないよう薄茶用の抹茶をふるって棗(なつめ)に入れ、入れた抹茶の表面を整える。
 ふるって濾した抹茶は、棗の八分目位まで入れる。
 表面は丸く小高い山型、頂が尖らないように。
 山の最も高い部分は合口より上に、最も低い部分は合口より下に。
 茶漉し、茶漏斗(ちゃじょうご)、水屋茶杓、羽帚(はねぼうき)、古くなった茶筅の先やティッシュなどを使う。

・茶碗の準備
 水壺から、かいげんで水を汲んで茶碗に入れる。茶碗を洗い清めて拭いておく。
 茶碗の正面を確認すること。

・茶巾の準備
 茶巾盥(ちゃきんだらい)から、右手で茶巾の端を取り、茶巾をねじって絞る。
 定型にたたんで、ふくだめを前に向けて、茶碗の中心よりやや向こうに仕込む(入れる)。
 ふくだめを潰さないようにすること。

・茶筅の準備
 茶筅の穂先を水で清める。
 茶碗に仕込むとき、茶巾の上に茶碗の穂先を預ける。
 軸は結び目を上にして、茶碗の点前の縁に置く。

・茶杓の準備
 通し棚から茶杓を取り、茶碗の右肩に伏せて置く。

・建水の準備
 かいげんで建水の中に水を入れ、中をすすいで水を捨て、ふきんで拭く。
 竹の蓋置も水で清めてふきんで拭き、正面を確認して、建水の中に仕込む。
 柄杓の合を水で清めてふきんで軽くぬぐい、建水に掛ける。
 柄杓の合を建水の縁にのせて、柄を手前に掛ける。

・菓子の準備
 先生に主菓子を準備していただいていた。
 コロナなので、菓子鉢に都度ひとり分の菓子を盛っていただいている。
 菓子鉢は、湯通ししてふきんで拭いておくようだ(水屋仕事の本を参照)。
 器の正面を正し、菓子を盛っておく。

道具

□ 水指

□ 建水

□ 蓋置 (竹製のもの)

□ 柄杓

□ 茶碗

□ 棗 (利休型中棗)

□ 茶杓

□ 茶巾

□ 菓子

□ 菓子皿

点前

お点前の流れは、別ページで。前半と後半に分けています。

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後半は、こちらをクリック

本日の学び

・水屋の使い方やお稽古場の決まりごとなど。初回お稽古だったので。

・初めての炉。まず、炉の縁の内隅(うちずみ)と外隅(そとずみ)を覚えよう。

・茶碗・棗の持ち出しが、特に要改善。
 茶碗の高台に手指をかけない。
 両者を運ぶとき、棗と茶碗の間は、棗ひとつ分くらい。棗はその蓋の分だけ、少し高めに持つ。

・建水は「脇差」とも呼ばれた。持ち出しは、(脇差のように)自分の身体の近くに。

・立ち上がるとき、左右どちらの足を先につま立てるかは…
 お軸を基準に覚える。お軸から遠ざかるときは左足、逆に近づくために立つならば右足。 

・今日話題に出た人名: 尾形光琳(おがた こうりん)、尾形乾山(おがた けんざん)。
 光琳が兄で、乾山が弟。作品を鑑賞していれば、写しの茶道具が出てきたときに、さっと茶道具の正面を正せる。
 これから勉強、勉強。

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