【歳時記・秋】 秋めく あきめく
秋めく あきめく
〈傍題〉
秋づく あきづく ・ 秋じむ あきじむ
山水、風や空の様子・空気感・たたずまいが、どことなく秋らしくなること。
〈比較〉
【歳時記・夏】 秋近し
〈例句〉
書肆の灯にそぞろ読む書も秋めけり 久女
(しよしのひに そぞろよむしよも あきめけり)
秋めくとすぐ咲く花に山の風 龍太
(あきめくと すぐさくはなに やまのかぜ)
日のさしてをりて秋めく庭の草 けん二
(ひのさして をりてあきめく にはのくさ)
顔みせるだけの消息秋めきぬ 汀子
(かほみせる だけのせうそく あきめきぬ)
〈参考資料〉
・飯田龍太、稲畑汀子ほか 『カラー版 新日本大歳時記 愛蔵版』 講談社
・稲畑汀子 『ホトトギス新歳時記 第三版』 三省堂
・飯田蛇笏、富安風生ほか 『平凡社俳句歳時記 秋』 平凡社
・茨木和生、宇多喜代子ほか 『新版 角川俳句大歳時記 秋』 KADOKAWA