【歳時記・秋】 黄落 こうらく(くわうらく)
黄落 こうらく(くわうらく)
〈傍題〉
黄落期 こうらくき(くわうらくき)
イチョウ、ナラ、クヌギなどの黄葉が落ちること。歳時記では、黄落を晩秋の季語とするものと、「銀杏落葉」の傍題として初冬の季語とするものがみられる。
〈比較〉
【歳時記・冬】 銀杏落葉 いちょうおちば(いちやうおちば)
〈例句〉
黄落の続く限りの街景色 蛇笏
(くわうらくの つづくかぎりの まちげしき)
黄落の干戈交ふるごとくなり 眸
(くわうらくの かんくわまじふる ごとくなり)
黄落のはじまる城の高さより ひふみ
(くわうらくの はじまるしろの たかさより)
黄落の大地途切れし曲り角 汀子
(くわうらくの だいちとぎれし まがりかど)
〈参考資料〉
・飯田龍太、稲畑汀子ほか 『カラー版 新日本大歳時記 愛蔵版』 講談社
・稲畑汀子 『ホトトギス新歳時記 第三版』 三省堂
・茨木和生、宇多喜代子ほか 『新版 角川俳句大歳時記 秋』 KADOKAWA